これまでちまちま書いた短いマサレン詰め合わせです
めもにあげたようなやつです
ちょいちょいえろいのもまざってますお気を付けください
時系列めちゃくちゃです

マサレンへのお題は『震える指先・闇に紛れて・苦い恋を齧る』です。 http://shindanmaker.com/67048



こんな状態では、ピアノに乗せて愛を歌うなど出来ない。
お前に触れることだって難しい。
わなわなと小刻みに震える指先は思い通りに動いてなどくれなくて、それでもお前の体温を求めてさまようのだ。
俺を愛さなくてもいい。ただ、拒まないでくれ。
【マサレン/震える指先】


オレが抱かれながらどんな顔をしているかなんてお前は知らなくていい。
いがみ合ってきたんだ、今更こんな顔をされたってお前は困るだろう?
暗闇の中、不器用に事を進めるお前の温もりで、情けなく笑ってしまうのはオレだけの秘密。
【闇に紛れて/マサレン】


その気が無いと知った上で、オレは聖川に跨がった。心底蔑んだ視線が突き刺さる。
こんなことをしたってオレを一層嫌うだけだろう。
笑いたきゃ笑え。こうでもしなきゃオレを見てくれない、お前が悪いんだ。
愚かだとは言わないでくれ。これ以上の空しさは要らない。
【マサレン/苦い恋を齧る】

***

【R-18】

きついだの言う前に、お前のサイズが規格外だってことくらい解ってくれ。
いつもそう思いながら結局口に出せないのは、無駄にでかいソレを受け入れるのに精一杯で死にそうなのと、悦に浸ったお前のツラが結構気に入っているから、なんて口が裂けても言いたくない。
だから我慢してやるけれど、お前ももっと上手になってくれ、いい加減痛い。

***

「泣いてもいいんだ、レン」

聖川がやたら強い力で抱き締めた。体温が混ざりあうようで暑苦しい。
何でオレが泣かなければならないのか理解出来ない。オレは悲しくなんてならないのだ。
昔から泣いたことなんてない。だからそんなことを強いる聖川がわからない。大体オレは泣きたいなんて言ってない。
意味がわからない、と言うと聖川は抱き締める腕の力を一層強めた。
締め付ける感覚が不愉快だ。そのせいかなんなのか、胸まで締め付けられてるような、そう錯覚する。
それはどんどん強くなっていって、苦しいくらいだった。
オレはさっきまでぶら下がってただけの腕を、無意識に聖川の背後に回していた。
何かにすがるための拠り所を探してるようで腹立たしい。
聖川の背中に触れるか触れないかのあたりで手を止める。
こいつを抱き締めたら負ける気がした。何に負ける?それは知らない。
ただ、そうやって寸止めした手を見て優越感に浸る自分が、酷く寂しい人間のような気がした。


チキンレース