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レン→→真春
こんな表記ですが一応マサレンです
神宮寺がものすごく女々しいので、苦手な方はご注意を






自分でも女々しいってことくらいわかっている。でも、こればかりはどうしようもないらしい。


聖川は七海春歌が好きらしい。
クールな割に分かりやすい奴だから、ずっとあいつを見ていたオレは、そんなのすぐに気づいた。

彼女の話をする聖川は、とても優しい顔をしている。とても穏やかに話す。
そんな顔も声も、オレには1度だって向けたことない。いつだって飛んでくるのは、小言や怒声、冷たい眼差しだ。
だから、そんな聖川の顔が正直悲しかったし、悔しかった。何より彼女が羨ましかった。
七海春歌には聖川を魅了するだけの魅力があって、オレが聖川に望むものを、いとも容易く手にすることが出来る。


女性だから、こんなことが出来るのだろうか
。そうなるとやっぱり聖川は正常で、同性のあいつに抱かれたいとか思っているオレは頭がおかしいんじゃないかとか思って、死にたくなる。
オレには七海春歌のような守りたくなるような小さな身体も、豊満な胸も、聖川を受け入れてやる場所だってない(そこは無理矢理作ればいいけど、完全に使い方を間違っている)。
だから下手をすると七海春歌を恨んでしまいそうになるけれども、それは全くの筋違いというやつで、おかしいのはオレなのだ。

彼女はただ、愛されるべくして愛されているだけ。聖川もそうすることを望んでいる。


小さい頃、綺麗だねとあいつに言われたから髪を伸ばし始めた。
オレをオレとして見てくれたのは、聖川だけだった。今思えば、あの時惚れてしまったんだろう。
女みたいに髪を伸ばして、聖川が誉めてくれるのを待ち望むオレは、我ながら健気で鬱陶しくて、気持ち悪い。
でもいつか、また綺麗だと言ってくれるのを待っているから短く出来ない、しない。
あいつが他の人たちみたいにオレを『神宮寺』レンとしてだけ見てたら、こんな女々しいことしていないだろうに。
己の愚かさに我ながら呆れる。


聖川はそんなオレの葛藤を余所に、今日も彼女の為に微笑むのだ。
こんな想いを知ろうともしないで、とびきりの優しい笑顔を彼女に向けて、オレを殺すのだ。


やっぱりもう聖川はオレを見たりなんかしない。見てくれることなんてない。


そう思うのは苦しくて、しかしそれが現実であるのには変わりなくて、苦しくて苦しくて苦しくて、楽になりたくて、死ぬ代わりに後ろ髪を鷲掴みにしてハサミでばっさり断ち切ってしまったら、ますます膨れ上がった恋心と一層女々しくなった自分と惨めさだけがそこに残った。


もう綺麗だなんて言ってもらえないなと思うと、子供の時にも流したことのないような涙がぼろぼろと零れ落ちた。




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