1940s!-いくよおれたち!- 【R-15】プリミティヴ コミュニケーション 忍者ブログ
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マサレン短文です
ケンカップルどころかただの殴り合いしてる聖川と神宮寺です
殴り合ったって結局はわかり合えないのがマサレンじゃないかなぁとも思います

軽いですが暴力描写があるのでR-15で

本文は追記にあります


どれだけ殴り合ったって納得することもないし、わかり合うこともできないだろうに、愚かにもまた繰り返す。

 
普段ああやって澄ましている割に、聖川の理性は案外脆い。
ちょっと口先で煽れば容赦なく硬い拳を振り下ろしてくる。勿論、顔にも。

育ってきた環境(というよりは育ての親)のせいで、護身術は身についた。
が、それにしたって手加減とかそういった配慮の無さすぎる攻撃を防ぎきることは難しい。最低限、商売道具の顔は守って後は痛みを覚悟するしかない。痛いのは好きじゃないがそうも言ってられないのだ。

怒りに任せた拳の隙をついて何発か攻撃し返すけれども、理性を捨て切れてない分、攻撃力は小さい。
相手をむやみに痛めつける趣味もないのだ。
そうも言ってられないけれども、出来ないのは自分のが年上という自覚のせいか。
その分、やたらとまわる口で、散々に罵倒して煽って、聖川が激昂しての繰り返し。
自分で自分を痛めつけてどうするんだと思うと情けないが、そうなったオレは激昂した状態だというのは自分でもわかってるから止められない。


「ばかばかしい」

いつだかそう吐き捨てて、側頭部を一発殴られたのを思い出した。

結局このケンカで何かが進展するわけでもないのに、むしろ互いを痛めつけてそれで終わりなのに、何度も繰り返すオレたちがただのバカのようにしか思えない。それでもやるってことは、ある種の意思疎通なのだろうか。

あまりにも原始的。でもオレたちはそれしか術を知らない。
 
 
プリミティヴ コミュニケーション

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